「メルセデス・ベンツの4MATICってどんな機能?」
「他の4WDと何が違うか知りたい」
こんな疑問を持ったことはありませんか。
4MATICはメルセデス・ベンツ開発の四輪駆動システムで、優れた乗り心地が特徴です。現在では多くの車種に採用されており、中古車市場でも4MATIC採用車が見られます。
今回は4MATICの定義やメリットを踏まえ、代表的な車種の特徴や選び方まで解説します。これを読めばメルセデス・ベンツの四輪駆動の魅力がわかり、車種選びにも役立つでしょう。
4MATICはメルセデス・ベンツ独自の四輪駆動システム

4MATICとは、メルセデス・ベンツが生み出した四輪駆動システムです。もともとメルセデス・ベンツは、1907年に四輪駆動車を実用化していました。
100年以上にわたりノウハウを積み重ねてきたため、4MATICはその集大成と考えられます。
現在ではGLAやGLBなどのSUVだけでなく、CクラスやEクラスなどにも4MATICを搭載しています。
4MATICは電子制御を使い、前後輪のトルク配分を自動でコントロールできる機能です。基本的な配分は、前輪と後輪で45:55です。しかし必要に応じて50:50にしたり、100:0に変えたりできます。
自動制御のおかげで、雨天時の濡れた道路や悪路も走りやすく、スムーズなコーナリングも可能です。以上から、搭載モデルはドライバーにとって扱いやすいといえます。
4MATICと従来の四輪駆動の違い

4MATIC搭載車には、従来の4WDモデルと違った特徴があります。メルセデス・ベンツならではの優位性について、以下の2点を確かめてください。
洗練された乗り心地が期待できる
4MATICの最初の強みは、高級ブランドにふさわしい乗り心地です。振動や騒音を最小限に抑えているので、通勤から旅行まで快適に乗りこなせます。ドライバーだけでなく、友人や家族もドライブを楽しみやすいといえます。
従来の4WDでは激しい振動に加え、走行中のエンジン音やロードノイズが車内に響きやすい場合もありました。しかしメルセデス・ベンツ独自の四輪駆動システムは、そうした問題を解決しています。
つまり4MATIC搭載車は走行性能を高めつつ、ハイレベルな居住性も実現しています。以上から新車や中古車を問わず、ドライバーを安心させる機能です。
安全性能も高めている
4MATICは安全装備とも連携するため、事故対策が難しくありません。路面状況に合わせてトルクを自動制御し、ドライバーがコントロールしやすくなっているからです。
たとえば衝突被害軽減ブレーキの作動時は、歩行者や障害物の検知後に止まりやすいといえます。クルーズコントロールによる速度調整もスムーズなので、ドライバーの負担の少なさがメリットです。
また4MATICにはESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)があり、ハイレベルな安全性能に貢献しています。砂利道や濡れた路面などを走るときも、ESPが駆動力や動作を安定させられます。
多様な装備で安全性能を高めているため、4MATIC搭載車は誰もが安心して運転できる仕様です。
主な4MATIC採用車を紹介

ここでは4MATIC搭載モデルのある主なメルセデス・ベンツ車を紹介します。各車種との特徴を比べ、新しい車選びに役立ててください。
GLA
GLAは、メルセデス・ベンツのSUVでもっともコンパクトなタイプです。ハッチバックのAクラスをベースにしているため、サイズが小さくまとまっています。そのためSUVのなかでは、取り回しが利きやすい部類です。
SUVのなかでは全高も低いため、立体駐車場にも入りやすいといえます。最低地上高も抑えられていることから、乗り降りだけでなく荷物の積み下ろしも難しくありません。
4MATIC搭載モデルを入手すれば、利便性と走行性能の両立が可能です。
小型SUVは高い実用性に加え、運転経験の少ないドライバーでも扱いやすいといえます。このようなタイプを求めていれば、GLAが選択肢です。
GLB
GLBは、SUVとしては珍しい7人乗りです。本来の7人乗りはミニバンのイメージで、SUVでは他にマツダ・CX-8など数えるほどしかありません。
GLBではGLAよりホイールベースが長く、3列目のシートが設けられました。SUVとしての機能性や利便性を保ちながら、家族で楽しめるのがコンセプトです。
柔軟な走行性能と優れた居住性にも注目してください。柔らかいサスペンションを使っているので、小回りが利きやすく、コントロールしやすい仕様です。
なおかつ4MATIC採用モデルなら、あらゆる環境で力強い走りができます。
インテリアも前後スライド可能な2列目シートや、3列目を折りたたんだときの荷室の広さなどで、実用性に優れています。GLAやGLCなどの5人乗りSUVと比べ、GLBは柔軟に使いやすいイメージです。
GLC
GLCはCクラスのSUV版のようなモデルです。各種装備や安全機能、プラットフォームがCクラスと同等だからです。以上から、セダンやワゴンと同じ高級感を楽しめます。
SUVとしてはシルエットに丸みがあるので、どこかスポーティな印象も感じられ、街乗りや高速道路も似合うでしょう。
GLAよりサイズは大きいものの、日本の駐車場や狭い道路に適応した設計です。スポーティなデザインや走行性能に加え、4MATIC採用モデルなら路面状況を問わずスムーズに走れるのがメリットです。
高級感のあるSUVを求めるなら、GLCが選択肢に入ります。
GLE
GLEは、メルセデス・ベンツのなかでもハイクラスなSUVです。「9G-TRONIC」という9速オートマティックトランスミッションが強みで、柔軟なシフトチェンジが可能です。
独自のミッションを有効活用できれば、自分好みのフィーリングで走れます。9G-TRONICに4MATICが加われば、上質な乗り心地も期待できます。
GLEのもうひとつの特徴は、高級感と重厚さを両立させた見た目です。フロントのデザインが洗練されていて、メルセデス・ベンツらしさをうかがわせます。全体的に重厚な見た目で、頑丈なイメージもポイントです。
威厳のあるデザインから、スポーティな走りを生み出すのが、GLEの特徴です。
Cクラス
Cクラスは、メルセデス・ベンツのフラッグシップセダンです。セダンやステーションワゴンなど、さまざまなモデルを用意しています。いずれもボディサイズに応じた特徴を備えながら、高級感を醸し出しています。
CクラスはEクラスよりコンパクトなサイズなので、小回りが利きやすい仕様です。
4MATIC搭載モデルなら駆動力が強化されているため、快適な乗り心地も味わいやすいでしょう。Cクラスは一人暮らしから家族まで、誰もが使いやすい設計です。
Eクラス
Eクラスは、ダイナミックなデザインが特徴です。
フロントにはダイヤモンドグリルが採用されました。またマルチビームLEDヘッドライトはスタイリッシュな見た目に加え、配光を自在にコントロールできるのがポイントです。
走行性能の面では、大型のボディに負けない力強さが特徴です。4MATIC搭載モデルなら効率的なトルク配分も加わり、スマートかつスピーディな走りが期待できます。
新車だけでなく中古車市場の先代モデルも、しなやかなフットワークを武器にドライバーを楽しませられます。高級感のある見た目と力強い走りを求めるなら、Eクラスに注目してみましょう。
4MATIC採用車を使いこなすポイント

4MATIC採用車の利便性は、街乗りで実感しやすいといえます。また雨や寒い時期のドライブでも、四輪駆動が助かるでしょう。維持管理の注意点も交えつつ、4MATICの活用法を解説します。
街乗りを中心に活用する
4MATIC採用車は、市街地でのドライブが多い人におすすめです。トルク配分のサポートにより、ドライバーは少ない負担でスポーティな走りを楽しめます。
通勤時の移動では心地よく走れ、住宅街や駐車場でのコーナリングもスムーズです。
たとえば東京都内や横浜エリアなどでは、急な坂道や細い路地などでの走行が想定されます。
4MATICがあれば、急な坂道でもタイヤを空転させず、進みやすいといえます。入り組んだ路地もスマートに走れるのがメリットです。
乗り心地や静粛性などに優れているため、同乗者も安心できます。日常生活でメルセデス・ベンツ車をよく使うなら、4MATIC搭載車をチェックしてください。
雨天時や冬季のドライブで安全性を高められる
4MATICの次のメリットは、運転環境を問わず安全に走れる点です。ハイレベルな四輪駆動のおかげで、濡れた路面でのグリップが高まります。
すべりやすい路面では事故のリスクが高まるものの、4MATICがあれば雨天時もコントロールしやすいといえます。
寒い時期の性能低下を防ぐのも、4MATICの役割です。たとえば気温の低い時期は積雪だけでなく、路面の凍結が予想されます。冬用タイヤを装着し、4MATICの補佐を受ければ、気温の低いときもグリップしやすいといえます。
季節を問わずスムーズに走れる車として、4MATIC搭載車は見逃せません。
タイヤの摩耗や駆動系などの劣化に気をつける
4MATIC搭載車を使うときは、タイヤや駆動系などの劣化に注意しましょう。全輪に駆動力が伝わる関係から、足回りが劣化しやすいといえます。
たとえばタイヤの摩耗を放置すると、事故のリスクが高まります。車がグリップしなくなったり、ブレーキを踏んだときに減速しにくくなったりするからです。
また駆動系統のガタつきや異音を感じたら、すぐにメンテナンスしましょう。信頼性の高い整備専門店に、パーツの交換について相談してください。
4MATICは便利な機能ですが、事故のリスクを抑えるには定期的なメンテナンスが欠かせません。ダメージが見つかったら、即座に直しましょう。
4MATIC採用車を選ぶときの注意点3つ

4MATIC採用車を選ぶときは、さまざまな注意点を守りましょう。トラブルの対策を考えつつ、装備の状態や試乗の感触を確かめてください。選ぶときの3つの注意点を以下で解説します。
4MATICでよく見られるトラブル
4MATIC搭載車は状態が良くないと、購入後からトラブルの可能性があります。よくあるのは、ハンドルを切って低速で進んだときに、異音や振動が起きる状態です。
このときはデファレンシャルギアロックがかかっていると考えられます。該当する場合、タイヤの回転差が吸収されず、異音や振動につながっている可能性があります。
とくに寒い時期やエリアでは、上記のようなトラブルの可能性があります。気温が下がってきたときに振動や異音が多いと思ったら、整備工場や中古車店に相談し、メンテナンスを検討しましょう。
4MATIC以外の装備も要チェック
メルセデス・ベンツの中古車を選ぶときは、4MATIC以外の装備も調べてください。商品情報からは、主に以下の要素をチェックできます。
- 年式
- 走行距離
- 装備リスト
- メンテナンス履歴
またエクステリアやインテリア、電装品などの状態も要チェックです。実際に中古車店を訪れて、パーツに傷がないか確かめましょう。またパワーウィンドウやエアコンなどの電装品は、正常どおりに動くか調べてください。
さまざまな情報をチェックしたうえで、状態の優れた車を選びましょう。
購入前の試乗が大切
優良な4MATIC搭載車を選ぶには、購入前の試乗が大切です。走行性能の最適化に向けたサポートが4MATICの強みである一方、走りっぷりに独特のクセが感じられることもあります。
試乗時のフィーリングが合わないと、かえってストレスを感じたり、安全に走れなかったりするかもしれません。
中古車店を訪れる方には、4MATIC搭載車の経験がない場合もあります。試乗で四輪駆動のフィーリングを確かめ、日常生活に使えるか判断しましょう。
まとめ

メルセデス・ベンツの四輪駆動システム4MATICは、さまざまなモデルに搭載されています。SUVで使われるイメージもありますが、実際はセダンやステーションワゴンなどに採用されることもあります。
乗り心地や静粛性を高めるのが4MATICの強みです。搭載車の運転経験がなければ、試乗でフィーリングを確かめてみましょう。
4MATICを含め、各種パーツの状態が良い車なら、街乗りからアウトドアまで安心して走れます。
メルセデスベンツ専門店である弊社フォレストインターナショナルでは、通算取り扱い台数10,000台の豊富な実績とノウハウで、メンテナンスをサポートいたします。
現在SUVラインナップ強化中となり、今ご紹介したモデルは当店にて比較検討が可能となります。
試乗して乗り味を体感していただくこともできるため、お気軽にお問い合わせお待ちしております。
