「ベンツのヘッドライトの結露が気になる」
「ライト部分をきれいにする方法が知りたい」
このようにベンツを運転していて、結露が気になる方もいるでしょう。実際はこれを放置すると、ヘッドライト内部のサビや、電装系部品の破損の可能性があります。
そのため結露を見つけたら、原因を踏まえたうえで早めに対処しなければなりません。
今回はベンツのヘッドライトに関して、結露の原因や予防法、対処法などを解説します。これを読めば正しい管理やケアの仕方がわかるでしょう。
ベンツのヘッドライトが結露を起こす原因4つ

ベンツのヘッドライトが結露する原因はさまざまです。内部と外部の気温差や、取りつけ不良などによって、ライトが曇って見えるようになります。
ベンツを適切に管理するため、以下で結露の原因をチェックしてください。
内部と外部の温度差
ヘッドライトが結露する原因として、内部と外部の温度差が挙げられます。
寒い日に内部が温まっていると、外気との温度差により、空気中の水蒸気が水滴化します。これがヘッドライトカバーの表面に付着し、結露につながる仕組みです。
車の照明器具は、バルブが光源と熱源の役割を同時に果たします。点灯時は内部の温度が上がる一方、停車後に急激に冷やされると、結露を起こしやすくなるのが特徴です。
ヘッドライトの内部には通気口があり、ここから水気を含んだ空気が入り込み、照明を曇らせることがあります。
ベンツに限らず、現代の市販車はヘッドライト内の結露を想定しながら、車を設計しています。そのため結露だけで、内部配線がショートするわけではありません。
しかしヘッドライトが頻繁に曇っていたり、水分量の多さで照射がうまくできていなかったりする場合は要注意です。車の異常の可能性があるため、専門業者に相談しましょう。
バルブの取りつけ不良
ヘッドライトのバルブが正しく取りつけられていないことも、結露の原因になります。
取りつけ部に対して、バルブ本体がまっすぐ入っていないと、隙間が生まれた状態です。走行時の振動で隙間が広がることもあるため、ヘッドライト内部に水がたまりやすくなります。
そのため雨天時や気温の低い日は、とくに結露が起きやすいといえます。
ヘッドライトをDIYで交換したときは、正しく装着されているかよく確かめてください。業者に依頼したときも、スタッフのミスによる取りつけ不十分の可能性に要注意です。装着部分に隙間があれば、すぐにつけ直しましょう。
ヘッドライトユニットの通気口が詰まっている
ヘッドライト部分の通気口が詰まっていることで、結露に見舞われるケースもあります。
ベンツを長期間運転していると、通気口にホコリやゴミがたまることもあるでしょう。これが原因で、熱や空気の循環がうまくいかなくなり、内部と外部の温度差が広がりやすくなります。
つまり通気口の機能性が低下すると、結露などのトラブルが想定されます。
ヘッドライトの通気口は、ドライバーがチェックしにくい部分です。そのためホコリの除去やフィルターの交換などを長期間していないと、結露が発生しやすくなります。
ヘッドライトのコーキング剤や防水アイテムの劣化
ヘッドライトのコーキング剤や防水アイテムの劣化も、結露の原因です。
車の照明部分はコーキング剤に加え「ブチルゴム」という防水アイテムを使い、本体とレンズを固定しています。
しかしこれらは経年劣化により機能性を失っていくので、定期的なチェックが欠かせません。具体的には、固定部分に隙間やひび割れができていないか注意深く調べましょう。
ヘッドライトは経年劣化で取りつけ状態が悪くなり、結露を起こす可能性があります。車検や整備工場などを定期的に利用し、コーキング剤や防水アイテムの異常がないか確かめてもらいましょう。
ベンツのヘッドライトの結露を放置するリスク3つ

ベンツのヘッドライトの結露は、一晩置いて消える程度なら問題はありません。
しかし頻繁に発生する状態で放置すると、安全な運転が難しくなったり、修理費が高額化したりするなどのリスクがあります。
ここでは放置による3つの危険性を詳しく解説します。
夜間の運転では安全の確保が難しくなる
ベンツのヘッドライトの結露を放っておくと、夜間の安全運転が難しくなり、事故につながるおそれもあります。結露によって照明がぼやけ、視認性が悪化するからです。
ライトの照射が弱まったり、光が拡散したりすることで、周囲の状況が見えにくくなります。
とくに雨が降っているときは、事故のリスクが高まります。夜間の雨は暗さだけでなく、雨粒による視界不良の可能性があるため、ヘッドライトの照射がぼやけた状態での運転は危険です。
視界を確保しにくいときは、夜間の雨天時における運転はなるべく避けましょう。
結露による水滴で塗装や電装系がサビる
ヘッドライト内部の結露を放置すると、塗装や電装系がサビを起こし、車を劣化させることがあります。
内部で水分や湿気がたまりすぎると、ライトの機能を損なうだけでなく、周辺部品の劣化も進めるからです。反射板にシミができて見栄えが悪くなったり、腐食したりする危険があります。
また電気配線やコネクターなど、電装系部品のサビにも注意してください。長期間水分にさらされ続けると、接触不良や配線ショートのリスクが高まります。
この場合、ライトがまったく点かないこともあるため、故障前のメンテナンスが大事です。
内側に水滴の跡が残るとDIYでの修理は困難
ヘッドライトの内側に水滴の跡が残るだけで、高額な修理費用の可能性があります。
レンズの内側のシミや汚れは「焼きつき」とも呼ばれ、簡単に拭き取れません。そのためヘッドライトユニットを分解し、内部を掃除したり、部品を換えたりすることが必要です。
ベンツはヘッドライトも高性能で、他メーカーより高い交換費用も想定されます。
モデルによってはLED使用だけでなく、走行状況や天候でモードを使い分けられるなど、機能性の高さが特徴です。そのため一度劣化すると、想定外の出費を強いられるおそれがあります。
ベンツのヘッドライトの結露を防ぐ方法3つ

ヘッドライトの結露を防ぐには、適度な使用による自然乾燥に加え、交換直後における取りつけ状態の確認なども大切です。ここでは3つの予防策を見ていきましょう。
ライトの点灯で内部を乾かす
ヘッドライトを10~20分点灯させるだけで、結露した内部を乾かせます。エネルギーの放出で内部が温まれば、水分が蒸発するからです。これにより軽度の曇り程度なら、簡単に改善できます。
たとえば寒い日の朝は、外気が冷たい影響で、ヘッドライトが結露しているかもしれません。しかし朝の通勤でベンツを使う場合は、10~20分走らせるだけで元通りにできます。
ただしLEDだと発熱量が少ないため、乾燥に時間がかかりやすい点に注意しましょう。
晴天時のドライブで自然乾燥させる
晴れた日のドライブで、ヘッドライトの結露を自然乾燥させるのもおすすめです。
エンジン熱による水分の蒸発に加え、内部の湿気が通気口を通り、外部へ排出されるからです。そのため気分転換のドライブをするだけで、ベンツのライトの状態を改善できます。
しかし結露時の水分量が多いと、完全に曇りを解消できない場合があります。この場合、自然乾燥できないだけでなく、夜間時の視界確保も困難になりかねません。
症状が軽くない場合は、無理に自分で対処しようとせず、ディーラーや整備工場などでメンテナンスしてもらいましょう。
ヘッドライトの交換直後はパッキンカバーの密閉度を確かめる
ベンツのヘッドライトを換えた直後は、パッキンカバーの密閉度をチェックしてください。
ユニットの接合部であるゴムパッキンがただしくはまっていないと、隙間が生じた状態です。装着が不十分とわかったら、すぐにつけ直しましょう。
ヘッドライトのメンテナンスをしたときにありがちなのが、カバーが正しく閉まっていなかったり、パッキンがズレていたりすることです。
これで隙間が残っていると、湿気や水分が入りやすくなり、結露の原因になります。
ベンツのヘッドライトは機能性に優れたものが多い一方、結露がたまるとその一部が損なわれ、満足に運転できなくなる可能性があります。これを防ぐ意味でも、交換直後のチェックは入念に行いましょう。
ヘッドライトの結露を修理する方法

ヘッドライトの結露を修理するには、一定の専門知識が求められます。
業者に依頼した場合、ヒートガンのような専用の道具や「殻割り」という特殊な作業を行うことがあります。結露したヘッドライトを直す方法について、詳しく見ていきましょう。
ヒートガンで温めシーリング材を剥がす
ヘッドライトの本格的な修理が必要なとき、ヒートガンでシーリング材を剥がすことがあります。熱分解できるタイプなら、シーリング材を温めることで、ヘラなどで剥がしやすくなるからです。
レンズの結露がひどい場合は、シーリング材の劣化も珍しくありません。これをスムーズに剥がせるように、周辺部品を前もって温めることがあります。
熱分解しないレンズは殻割りする
ヘッドライトが熱分解しないタイプの場合、交換時に殻割りが必要です。ここでは、超音波カッターで、ユニット本体からレンズを切り離すという意味です。
分解時は再装着も想定し、断面を均一にカットすることが求められます。DIYでは失敗しやすいため、専門業者に依頼し、作業をまかせる形がおすすめです。
近年のヘッドライトは非熱分解で作られ、熱に反応しないことがあります。ベンツのライトでも該当するタイプの場合、交換時に殻割りしなければなりません。
レンズの内側をクリーニング
レンズの取り外しが終わったら、内側にクリーニングを施します。
具体的にはこの部分を研磨してから、スチームクリーニングすることできれいにできます。レンズのシミや汚れをタオルで拭き取れない場合は、このような作業が欠かせません。
ベンツの中古車でも、ヘッドライトの経年劣化が進んでいて、レンズの内側に水滴やシミが蓄積していることがあります。さらに劣化した結合防止剤が汚れと結合していれば、きれいにするのは簡単でありません。
ヘッドライトのレンズは、内側と外側で研磨方法が異なるため、間違ったやり方をすれば二度と使えなくなるおそれもあります。そのため自力で解決しようとせず、専門業者に対応してもらうのがおすすめです。
シーリング材を充填しなおす
ヘッドライトのレンズをきれいにしたら、シーリング材を再び充填させます。古いシーリング材は防水性能が劣るため、再利用できません。
修理後の結露を防ぐには、新しい純正シーリング材が不可欠です。充填が終われば、レンズとユニットを組み立て直し、修理が完了します。
結露したヘッドライトの修理は業者への依頼がおすすめ

結露したヘッドライトを直してもらうには、DIYより業者への依頼がおすすめです。以下で3つの理由を解説します。
新品同様の透明度を取り戻せる
ヘッドライトを専門業者に手入れしてもらうことで、新品同様の透明度を取り戻せる可能性があります。専門知識のある業者なら、各種部品のメンテナンスに精通していて、DIYより効率的に仕上げやすいからです。
とくに長期間結露を放置した場合、内部にシミができて、拭き取れなくなっています。この場合はレンズの内側に対しスチームクリーニングが必要なので、業者の協力が欠かせません。
ダメージを負った電装系の交換も可能
ヘッドライトの結露で電装系がダメージを負っていても、業者に依頼すればすぐ交換できます。長期間にわたり照明器具に湿気がたまっていると、電装系の部品が壊れていても気づきにくいでしょう。
整備工場で車をひととおり点検してもらったとき、ヘッドライトの結露以外の問題が見つかることもあります。
ベンツの状態を正確に調べてもらい、問題のある部品をひととおりメンテナンスしてもらうため、業者への相談は大切です。
施工後の防水保証がつく業者もいる
一部の整備工場では、施工後に防水保証がつきます。この場合、ヘッドライトに再び不具合が生じても、保証期間内なら無料での再修理が可能です。
修理後の保証は、安心してベンツに乗り続けるためにも重要といえます。
まとめ

ベンツに限らず、車のヘッドライトは結露することがあります。レンズ内部と外部で気温差が大きかったり、取りつけが良くなかったりなどで、湿気や水分がたまるためです。
放置すると電装系部品にまでダメージがおよび、車が使い物にならなくなる可能性もあります。そのため結露の頻度が多くなってきたら、カー用品店や整備工場などの業者に相談してください。
ヘッドライトの手入れや交換は専門知識が必要なので、DIYだと失敗するリスクがあります。業者に依頼することで、安全かつ効率的に直すことが可能です。
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