「ベンツのウォッシャー液が出なくて困っている」
「どうすればまた出るようになる?」
このような悩みを抱える方もいるでしょう。
ウォッシャー液はフロントやリアのガラスをきれいにするうえで、重要なアイテムです。
単純な液切れなら、新しいものを補充しましょう。しかしホースやノズルなど構成部品に問題があれば、交換や修理が必要です。
今回はウォッシャー液が出なくなる原因を踏まえ、適切な対処法や注意点などを解説します。これを読めば、自分の車で液が出ない原因を知り、正しい解決法を実践できるでしょう。
ベンツのウォッシャー液が出ない原因7つ

ベンツのウォッシャー液が噴出されないときは、液切れの可能性があります。さらに周辺の部品にトラブルがあると、補充だけでは解決できません。
ウォッシャー液が出ない状況について、考えられる原因を7つ紹介します。
ウォッシャー液のタンク内が空になっている
ウォッシャー液が出なくなったとき、まずはタンク内が空になっていないか確かめてください。
このタンクは、多くの車種においてエンジンルームの左側にあります。補充口にあるキャップは、水が湧き出るようなマークが特徴です。
ベンツに限らず、多くの車種で半透明のタンクが使われているため、目視で残量を確認できます。
しかしエンジンルームの構造によっては、外から見えにくいといえます。このときはキャップを外したうえで、残量を調べ、補充すべきか判断してください。
ウォッシャー液の凍結
ウォッシャー液が残っていても、凍結していると出にくくなります。
この状況は寒冷地でよく見られ、とくに気温が低い朝晩は要注意です。寒い場所に車を長時間停めていることで、ウォッシャー液の凍結が起きやすくなります。
大抵はエンジンをかければ解凍しますが、すぐに液を出せないこともあります。その場合はしばらく時間を置いてから、液が出るか試してください。
ウォッシャー液には凍結しないタイプもあるため、寒さ対策が必要ならそれを使ってみましょう。通常タイプと比べて価格が高いこともありますが、液の凍結するパーツの破損リスクも抑えられます。
デリバリーホースの破損や脱落
デリバリーホースとは、ウォッシャー液をノズルに流す部品です。これが破損していたり抜けていたりすると、エンジンルーム内で液が漏れ、噴射量が少なくなります。
ホースが急な角度で折れていたり、穴が開いていたりなどが主な原因です。
また接続部から抜けている場合も、ウォッシャー液が漏れるので、早めに直さなければいけません。
ベンツによっては液が出る状態でも、その勢いが弱いケースもあります。この場合は、ホースの状態に問題がないか調べましょう。
ノズルにゴミが詰まっている
ノズルにゴミが詰まっていることで、ウォッシャー液が出にくくなることもあります。ボンネットに専用のノズルが取りつけられており、ここからガラスに向かって液が出る仕組みです。
しかしワックスや枯葉などの異物が入っていると、液が通りにくくなります。
たとえばベンツの運転中、ウォッシャー液の出る方向が不自然だと、ノズルに問題があるかもしれません。噴出孔を確かめ、異物が入っていないか調べてみましょう。
ノズルの内部が詰まっているときは、カー用品店や整備工場に依頼し、内部を掃除してもらってください。
ポンプの故障
液が残っていて、ホースやノズルも問題ない場合、ポンプの故障の可能性があります。
ポンプの役割は、ウォッシャー液をノズルまで運ぶことです。しかし正常に機能しないと、液がまったく出なくなります。
該当する場合、DIYでの修理が難しいといえます。さらにホースやノズルと違って、新品と交換するだけでは改善が難しいので、専門知識のある業者に対応してもらいましょう。
モーターが正常どおりに動いていない
モーターが正常どおりに動かないことで、ウォッシャー液が出ないケースも見られます。スイッチを入れても液が出ないとき、このような症状が起きているかもしれません。
異常がないか調べるには、スイッチを操作したときの音がポイントです。モーターの作動音がまったく聞こえないとき、故障している可能性があります。
ポンプ同様、モーターの修理にも特別な知識が必要なので、業者の協力が欠かせません。
配線トラブルでウォッシャー液が出ないことも
配線トラブルでウォッシャー液が出なくなるケースにも要注意です。
エンジンルーム内には、ウォッシャー液用のモーターに電気を送る配線があります。この配線は、ヒューズボックスでひとつにまとめられています。
しかし配線の一部が切れていると、モーターが思いどおりに動きません。この場合は新しい配線が必要なので、専門業者に相談しましょう。
ウォッシャー液が出ないままの運転は控えよう

ウォッシャー液の出ないベンツをそのまま運転するのは、おすすめできません。ガラスを洗浄できないことで視界不良になったり、結晶化した残液がホースやノズルに詰まったりするからです。
トラブルを放置するリスクについて、2点を解説します。
フロントガラスの汚れで視界不良になる
ウォッシャー液を長期間使えないと、フロントガラスの汚れが進行し、視界不良につながります。
ガラスの外側につく汚れは、水性と油性の2種類です。砂や泥、ホコリなどは水性の汚れで、雨水やコーティング剤、前の車が跳ね上げた路面の油分などは油性とされます。
さまざまな原因でガラスが汚れるため、ウォッシャー液を使えないと視界がぼやけたままになります。この状態では、歩行者や他の車も認識しにくくなるでしょう。
たとえばベンツのGLAやGLCなどのSUVに乗り、キャンプやマリンスポーツなどに出かける方もいるでしょう。砂浜や森林地帯などを走ると、フロントガラスに砂や泥がつくこともあります。
ウォッシャー液が使えないまま放置すると、こうした汚れがこびりつき、視界不良につながります。安全運転のためにも、常に液が使える状態にしてください。
残液が結晶化しホースやノズルを詰まらせる
ウォッシャー液の出ない状態を放っておくと、タンクやホース、ノズル内のわずかな残液が結晶化します。液体である以上、長時間の経過で乾きますが、蒸発するわけではありません。
結晶化したウォッシャー液に気づかないまま、新しいぶんを入れる方もいます。しかしホースやノズルに異物が引っかかり、思うように液を出せない可能性があります。
ウォッシャー液の切れた状態を放置すると、タンクやホースの清掃が必要です。結晶化した異物が、液の流れを妨げる可能性があるため、新品同様にきれいにしなければいけません。
清掃のコストを抑える意味でも、定期的にウォッシャー液を入れましょう。
ウォッシャー液が出ない状態を防ぐ方法2つ

ウォッシャー液が出ない状態を防ぐには、定期的なチェックとメンテナンスが欠かせません。ここでは具体的な方法を2つ紹介します。
半年に一度を目安に補充する
ウォッシャー液は、半年に一度を目安に補充しましょう。噴射の頻度が多いと、半年経たないうちに液が切れることもあるため、出なくなったらすぐに継ぎ足してください。
定期的に補充しないことで、外出中にウォッシャー液が切れるケースもあります。高速道路や未舗装道路などでは、飛来物でガラスが汚れやすいため、液切れは安全性の低下にもつながります。
そのため定期的にタンクを調べ、残量が少なければ空っぽになる前に補充してください。
定期的に噴射しノズルの詰まりを防ぐ
ウォッシャー液の使用頻度が少ない場合も、定期的に噴射するのがおすすめです。
液を通すノズルは上向きなので、ゴミが溜まりやすいといえます。異物を流すためにも、定期的に液を出しましょう。
ウォッシャー液を長期間使わない状態は、安全の観点からもおすすめできません。ノズルに異物がたまるだけでなく、ガラスの汚れで視界がぼやけるからです。
定期的に液を出していれば、異変が起きても気づきやすくなります。安全な運転を続けるうえでも、適度に使いましょう。
ウォッシャー液を補充する手順

新しいウォッシャー液は、エンジンルーム内のタンクに補充します。補充後は問題なく出るかも調べてください。ここでは、具体的な手順を3つのステップで解説します。
1.ボンネットを開ける
ウォッシャー液を継ぎ足すには、まずボンネットを開きましょう。
エンジンを切った状態で、運転席の下のレバーを引くと少し開きます。ボンネットと車体の間のレバーを押しながら、完全に開けられる仕組みです。
開いたあとは、ステーという棒を裏口の穴にかませて固定します。ステーはエンジンルームに収められているので、すぐに取り出せます。
2.タンクにウォッシャー液を補充する
続いて専用タンクにウォッシャー液を注ぎましょう。水が湧き出るイラストのあるキャップを開き、その穴に継ぎ足しましょう。
タンク内の量を示す線や、キャップのメモリを参考にしながら、補充量を決めてください。使用前に希釈が必要なウォッシャー液もあるため、商品説明をよく読んでから作業してください。
3.補充後はウォッシャー液が出るかチェックする
補充後はエンジンをかけ、ウォッシャー液の噴射状態を確かめてください。
ホースやノズルなどに問題があると、補充してもスムーズに出にくくなります。残量以外の問題がないか調べる意味でも、試しに出してみることが大事です。
ウォッシャー液が出にくい場合は、関連部品の不具合が疑われます。専門業者に相談し、問題の原因を調べてもらいましょう。
ウォッシャー液の確認や補充に関する注意点5つ

ウォッシャー液の確認や補充が正しくできるように、さまざまな注意点を確かめてください。気をつけるべきポイントとして、5つを紹介します。
フロントだけでなくリア部分も確認する
ウォッシャー液の確認はフロントだけでなく、リア部分も行いましょう。この部分の液が出ないと、車体後部の窓の汚れが進行し、見栄えが悪くなります。
メルセデス・ベンツの市販車は、どのモデルも洗練された見た目が特徴です。しかしリアガラスが汚れたままだと、周囲からの印象が悪くなります。
リア部分にも定期的にウォッシャー液をかけ、出にくくなったときは業者に点検してもらいましょう。
ベンツの純正品を使うのがおすすめ
ベンツにウォッシャー液を使うときは、メーカーの純正品がおすすめです。メーカーが自社専用に開発しており、車の性能に合わせて特別な配合をしています。
優れた洗浄力や凍結防止性能があるため、あらゆる環境で使いやすいといえます。またベンツの各種パーツや塗装への影響も最小限に抑えられているため、車を長持ちさせやすいのもポイントです。
エンジン停止から時間を置いて作業する
エンジンを切って15分から30分ほど置いてから、ウォッシャー液を補充しましょう。
エンジンルームが冷めないうちに作業すると、手を火傷したり、補充している液に引火したりするおそれがあります。ウォッシャー液はアルコールを含んでいるため、車両火災のリスクに要注意です。
車やドライバーの安全を守るためにも、エンジンをかけながらや、停めてからすぐの作業は控えてください。
ウォッシャー液は他の種類と混ぜない
ウォッシャー液は、異なる種類同士を混ぜてはいけません。
この液には、撥水仕様や不凍仕様などさまざまなタイプが見られます。しかし異なる種類を混ぜると、化学反応で固体化し、ホースやノズルを詰まらせるリスクがあります。
中古のメルセデス・ベンツを買ったり、初めてウォッシャー液を補充したりする場合、前に使っていた種類がわからない場合もあるでしょう。その際はポンプを一旦空にしたうえで、新しいものを補充してください。
補充方法がわからなければ業者に相談する
ベンツのドライバーには、ウォッシャー液の補充方法がわからない方もいるでしょう。その場合は、無理をせず業者に相談してください。
正しい方法がわからないまま作業することで、思わぬ事故やトラブルの可能性があるからです。
たとえばカー用品店や整備工場などのスタッフは、あらゆる車のメンテナンスに詳しいといえます。専門知識があるため、ウォッシャー液の補充でも十分なサポートが期待できます。
まとめ

ウォッシャー液が出なくなったら、まずは原因を調べてください。タンクが空になっているだけなら、新しい液を補充するだけで十分です。
しかしホースやノズルが詰まっていたり、ポンプが動かなかったりなどの場合は、部品の交換を必要とする場合があります。
ウォッシャー液の出方やタンク残量を定期的に調べ、問題があれば適切に対処しましょう。
メルセデスベンツ専門店である弊社フォレストインターナショナルでは、通算取り扱い台数10,000台の豊富な実績とノウハウで、メンテナンスをサポートいたします。
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