「ベンツのワイパーのビビリ音って何?」
「ワイパーから出る不快な音が気になって仕方ない」
このようにベンツの運転中、ワイパーの不自然な音に悩まされる方もいます。これは「ビビリ音」と呼ばれ、放置すると車のダメージを進行させることもあります。そのため不快な音を聞いたら、すぐに改善しましょう。
今回はワイパーのビビリ音に悩む方のため、その原因や対処法を解説します。これを読めば、不快な音を解消するヒントがわかります。
ワイパーのビビリ音とは?放置するリスクも合わせて解説

ワイパーをかけたときの異音はビビリ音と呼ばれます。ワイパーやガラスに大きな負荷がかかるため、放置するのはリスクが大きいといえます。
ここではビビリ音の意味や、そのリスクを見ていきましょう。
ワイパー作動時の不快な音
ビビリ音とは、車のワイパーを動かしたときの不快な音です。もともとワイパーが小刻みに揺れ、スムーズに動かないことを「ビビリ」と呼びます。
不自然な音が鳴るため、人によっては不快に感じ、運転に集中しにくいといえます。
本来のワイパーは、全体がまんべんなくフロントウインドウに密着し、雨やゴミなどをスムーズに拭き取るものです。
しかし場合によってはフロントガラスに引っかかり、思いどおりに動きません。このとき「キュキュ」「ズズズ」などといった異音が響くこともあり、これが「ビビリ音」や「ワイパー鳴き」と呼ばれます。
放置するとワイパーの劣化を早める
ビビリ音を放置すると、ワイパーの負荷の大きい状態が続くため、劣化を早めかねません。
ワイパーのゴムは、ガラスの上でスムーズに動くよう作られています。そのため思いどおりに動かないと、ワイパー本体や周辺の部品への負荷が大きくなります。
これは各パーツの寿命を縮める原因なので、早めに対処しなければなりません。長期間放置すると、最終的にはワイパーゴムがちぎれ、事故につながるリスクもあります。
ワイパーの操作中に不快な音を感じたら、原因を確かめたうえで、適切な処置をしましょう。
ワイパーのビビリ音の原因4つ

ワイパーのビビリ音は本体の問題だけでなく、フロントガラスの撥水処理に原因がある可能性もあります。ビビリ音に関して、4つの主な原因を見ていきましょう。
ワイパーゴムの劣化
ビビリ音が鳴り始めたら、まずワイパーゴムが劣化していないか確かめてください。
ワイパーは左右に動き、フロントガラスの水分や汚れを拭き取っているため、摩擦によって経年劣化が進みます。劣化によってゴムが変形したり、ひび割れが起きたりします。
これによってガラスを必要以上にこするのが、ビビリ音の原因です。
さらに駐車中も直射日光や風雨などが原因で、ワイパーが劣化していきます。ゴムの寿命は約1年とされますが、使用環境によって劣化が早まる可能性もあります。
そのためビビリ音が鳴りはじめたら、ゴムが傷んでいるサインかもしれません。
ワイパーゴムの汚れ
ワイパーゴムの汚れも、異音の原因です。新品のゴムを使っていても、ゴミや汚れがひどくなると、拭きムラが起きやすくなります。
ワイパーはフロントガラスを均一に拭き取ることで、水分や汚れを排除します。
しかし本体が汚れていれば、ガラスへの密着度が変わり、機能性の低下やビビリ音の原因です。
たとえば長期間洗車していなかったり、黄砂や花粉などに長期間さらされていたりするときは注意してください。このような状態だとビビリ音が鳴りやすくなるため、すぐにきれいにしましょう。
取りつけ不良
ワイパーの取りつけ不良が原因で、ビビリ音が鳴ることもあります。
ワイパーは作動していないとき、ガラス面に対し90度の角度を保っています。しかし角度がズレていると、正常どおりに動きません。
そのため作動時に異音が鳴るだけでなく、運転中に脱落するリスクにも注意してください。
DIYでワイパーを取り替えた直後にビビリ音が鳴る場合、取りつけ不良の可能性を考えてみましょう。方向や角度が間違っているため、ワイパーに必要以上の負荷がかかっているかもしれません。
装着の仕方がわからないときは、カー用品店や整備工場などに相談し、適切な形で装着してもらいましょう。
フロントガラスの撥水処理ですべりが悪くなる
ワイパーだけでなく、フロントガラスのすべりの悪さでビビリ音が鳴るケースも見られます。主な原因はガラスの撥水コーティングです。
ガラスコーティングのメリットは、雨天時も水滴が残りにくく、運転中の視界を確保しやすくできることです。
しかしコーティングが均等でないと、ワイパーがスムーズに動きにくくなります。この場合、結果として雨水の排除がうまくいかず、運転しにくい場合があります。
撥水加工後のビビリ音が気になるときは、ガラスのコーティングを一旦落とし、ワイパーが正常どおりに動くかチェックしてください。
ベンツのワイパーのビビリ音を解消する4つの方法

メルセデス・ベンツにおけるワイパーのビビリ音を解消するには、さまざまな方法があります。新品への交換だけでなく、ガラスのケアも重要です。
ここでは4つの適切な対処法を見ていきましょう。
早めに新品へ交換する
同じワイパーを長く使っていて、ビビリ音が鳴り始めたら、早めに新品へ交換してください。
ワイパーはゴム製品なので、消耗品に分類されます。基本的に1年以上使っていれば、本体の劣化でビビリ音が鳴りやすいので、定期的な交換が欠かせません。
また数年に一度は、ワイパーブレードの交換もしてください。フレームの歪みやゴム割れなどが原因で、ワイパーを十分に動かせなくなる可能性があるからです。
このようにビビリ音対策のため、ワイパーのメンテナンスを計画的に行いましょう。
ガラス面の清掃も重要
ワイパーをスムーズに動かすため、ガラス面の清掃も欠かせません。
フロントウインドウにホコリや油膜、古いコーティング剤などが残っていると、ワイパーがスムーズに動きにくくなります。
つまり優れたワイパーを使っていても、ガラスのケアが不十分だとビビリ音につながります。
一般的なやり方は、タオルを水で濡らし、絞ったうえで汚れを拭き取ることです。それでもきれいにならないときは、ガラスクリーナーを試してみましょう。
また清掃後に撥水コーティングをやり直すときは、ムラを残さないため、ガラス一面に対し均等にコーティング剤を広げてください。
シリコンスプレーを噴きつける
ビビリ音を防ぐなら、シリコンスプレーも選択肢です。ワイパーのすべりをよくするだけでなく、撥水効果も見込まれるからです。
しかしワイパー自体の劣化が進んでいると、シリコンスプレーを使ってもすぐにビビリ音が鳴りはじめるかもしれません。
ワイパーやガラスのケアをメインとして、状況に応じてシリコンスプレーを適度に噴きかけるとよいでしょう。
ワイパーゴムにビビリ止めを塗る
交換後のワイパーゴムにビビリ止めを塗るのも有効です。ビビリ止めはフッ素加工のため、摩擦抵抗の軽減に役立ちます。
そのため長期にわたって、ワイパーをスムーズに動かせる可能性があります。
使用前は、まずワイパーをきれいに拭きましょう。ゴム表面にビビリ止めを塗って乾かせば、問題なく使えるようになります。
ビビリ止めは、ワイパーの軽微な傷を埋めることも可能です。そのため初期の劣化状態に対応できます。
メルセデス・ベンツ純正のシリコンワイパーでビビリ音対策が可能

メルセデス・ベンツは、純正のシリコンワイパーブレードを扱っています。ビビリ音が出にくい材質なので、適合する車種がある方は利用してみましょう。
シリコンワイパーブレードの詳細をわかりやすく解説します。
摩擦抵抗が少なくビビリ音対策がしやすい
シリコンワイパーブレードは摩擦抵抗が少なく、ビビリ音対策に有用です。ゴムに特殊なコーティングをしているため、なめらかに動きやすい仕組みです。
メルセデス・ベンツによると、シリコンゴムは天然ゴムより異音が起きにくいといえます。
そのためシリコンワイパーブレードは、メルセデス・ベンツの乗り心地を守るうえでおすすめです。
さらにガラスコーティングとの親和性もあり、撥水効果を長期間保ちやすいといえます。耐熱性や耐寒性にも優れているため、あらゆる運転環境で使えるのが強みです。
タイプによって適合車種が違う
メルセデス・ベンツ純正のシリコンワイパーブレードには複数の商品があり、それぞれ番号が割り振られています。商品によって適合車種や価格が違う点に注意してください。
たとえば「M176 820 44 00 MM」は1万5,400円で、以下の4車種に対応できます。
- Aクラス「W176」
- CLAクーペ「C117」
- CLAシューティングブレーク「X117」
- GLA「X156」
上記の場合、Aクラスは2012~2018年生産のW176にしか使えません。
この車種は2018年にフルモデルチェンジされ「W177」「V177」型が発売されています。しかしW177やV177は「M176 820 44 00 MM」のワイパーブレードには適合しません。
シリコンワイパーブレードは、2025年11月11日時点で23種類です。種類によって装着できる車種が違うほか、右ハンドルと左ハンドルのどちらかにしか対応していないものもあります。
自分が乗るメルセデス・ベンツ車に合わせ、正しい種類を選んでください。
ベンツのワイパーを交換する方法

ベンツのワイパーを交換する手順は以下のとおりです。
- ワイパーを立てる
- ワイパーを持ち上げ、スライダーを上に上げて、アームから外す
- 新しいワイパーをアームにつけ、スライダーを下へ下げて仮ロックする
- アームロックをスライダーに差し込み固定
以上でワイパーの交換が完了します。
ベンツのワイパー交換時の注意点4つ

ワイパーは交換しやすい部品なので、DIYでも可能ですが、安全のためさまざまな注意点を守りましょう。ここでは気をつけるべきポイントを4つ紹介します。
手袋をつけて作業する
ワイパーを交換するときは、手袋をつけましょう。手の汚れやケガを防ぐために、軍手かゴム手袋を使ってください。
長期間使っているワイパーの場合、さまざまな汚れが付着しています。健康面のリスクを軽減するためにも、作業時は手袋が欠かせません。
またワイパー交換時に本体やガラスなどが破損し、手をケガする可能性もあります。手の安全を守るためにも、手袋は不可欠です。
ワイパーや車体を傷つけないため丁寧に扱う
交換時はワイパーや車体を傷つけないよう注意してください。たとえばワイパーアームを立てるとき、ボンネットを傷つけてしまう方もいます。
またワイパーのロックを外そうとして、無理な力を加えると、本体が折れる可能性もあります。
メルセデス・ベンツは高級ブランドなので、車体を傷つけたときの修理費用も高くなる可能性があります。そのため細心の注意を払いながら、ワイパーを交換してください。
交換時はガラス面をタオルで保護する
ワイパーを交換する際は、ガラス面をタオルで保護しましょう。
立てたアームが倒れ、フロントガラスに当たるとヒビが入るかもしれません。アームにはバネがあるため、作業を誤ると勢いよくガラスを叩き、破損させることがあります。
ガラスが破損すると、手をケガするリスクが生じるだけでなく、修理に多額の費用もかかります。
このような状況を防ぐため、柔らかいタオルの上にアームを置くよう心がけてください。
不安ならカー用品店や整備工場に依頼する
ワイパーの交換でわからないことがあれば、カー用品店や整備工場に相談しましょう。自動車整備のプロがいるので、安心してパーツを交換できます。
DIYの場合、ワイパーの交換がうまくできなかったり、交換時に周囲の部品を傷つけたりすることも珍しくありません。
一方でプロはワイパーを含め、あらゆる部品に精通しています。依頼には一定の費用がかかるものの、スムーズかつ安全な形での交換が可能です。
まとめ

メルセデス・ベンツの運転中に、ワイパーがビビリ音を起こすことがあります。その原因はワイパーの劣化や、フロントガラスのコーティングのムラなどさまざまです。
ビビリ音に対処するにはワイパーを交換するだけでなく、フロントガラスをきれいに洗うことも大事です。
また自身でワイパーを交換する場合は、車体を傷つけないように注意しましょう。スムーズに交換するなら、専門業者への依頼もおすすめです。
メルセデスベンツ専門店である弊社フォレストインターナショナルでは、通算取り扱い台数10,000台の豊富な実績とノウハウで、メンテナンスをサポートいたします。
現在SUVラインナップ強化中となり、今ご紹介したモデルは当店にて比較検討が可能となります。
試乗して乗り味を体感していただくこともできるため、お気軽にお問い合わせお待ちしております。

